KYODO HOUSE -Art of Living 近藤ヒデノリのブログ

クリエイティブディレクター\編集者\ソーシャルアクティビスト 近藤ヒデノリのブログ

3月〜4月に行ったアート展

3月〜4月は生後3ヶ月の娘も連れてアート三昧でした。

■「ヤン・フードン展」原美術館

娘の美術館デビューとなったのは原美術館での「ヤン・フードン展」。最後の晩餐をモチーフにしたインスタレーションは圧巻。フィックスカメラによる動画ポートレートや風景動画もなんだか気になった。

■3331 Arts Chiyoda

秋葉原にプレオープンしたアートスペース「3331 Arts Chiyoda」のプレオープニング。TSと雑誌「広告」3月号で統括ディレクターの中村政人さんにインタビューしてきました。初の動画インタビューはこちら「TS054 中村政人インタビュー」。東京に新たに出来たアートの震源地。

エントランスの外から。奥に見えるのはZERODATEの巨大看板の作品。

同じく「3331 Arts Chiyoda」で藤浩志さんの「かえっこバザール」。いらなくなったおもちゃを交換するというこのプロジェクト、子供ができたのもあって参加したくなってきました。ちなみにオープニング当日に藤さんから聞いた話。この怪獣は主に集まったおもちゃで本人自ら作ったものだそうですが、集まったおもちゃで誰にももらわれず溜まっていくものに共通する3つの特徴は:1壊れている 2景品もの 3キャラクターもの だそうです。

■「長谷川等伯」展 

アラウンド60の聖地と化していた上野の美術館。覚悟はしていたが着いてみると80分待ち。行列なんかに並んだのはいつ以来だろうと思いながら、本を片手に待ってやっと入った。すばらしい。古典はまだまだ疎いのですが、大量の作品数、そして時代を経るごとに実験を重ねて進化していくさまがすごい。日本のピカソか、マイルスか。常にアバンギャルド。そしてあらゆる実験の果てに至る後半のモノクロの水墨画、そして最後の松林図の余白の美、空白の美…圧巻でした。並んだ甲斐はありました。

■六本木アートクロッシング森美術館
3回目の開催となった六本木アートクロッシング

TSでも以前にインタビューしたKAMIとSASUによるユニットHITOZUKIによる圧巻のペインティング。TS011 KAMIインタビュー

意外にも美術館で展示するのは今回が初めてだという宇治野宗輝さんの作品。写真だけだとわかりませんが、動きます、音が出ます。

森村氏によるヒトラー。今月号のBTでも特集されていましたが、とにかくここまでされていると頭が下がります。あと六本木クロッシングで個人的に再発見だったのがダムタイプの「S/N」。知ってはいてもリアルタイムではなく、なかなか見るチャンスがなく、初めてじっくり見たのに等しい。

東京都現代美術館アルス・エレクトロニカ
メディアアートの祭典の10年間に参加した日本人アーティストを一挙におさらい的に展示。古い友人のh.oが電通と組んで制作したスローガンジェネレーターが気になって観に行く。新しいメディア技術と広告の融合。効果のほどは?だけど、面白い試みだと思う。

東京都現代美術館「MOTアニュアル2010:装飾」
こちらは期待していなかったこともあるけど、根気のいる手技を駆使した作品の数々は見応えあり。特に巨大な切り絵は木が遠くなりそうな作業の賜物。繊細な手技をもつ日本人はこういうのやはり得意なんだろうな…。

六本木アートナイト
去年始まったアートナイトも今年で2回目。下は椿昇氏の作品。朝までシャトルバスが走っていたせいか、もの凄い人の出。久々に六本木が少し生き返ったような、NYのPS1のwarm upで感じたような解放感。アート、エンタメ、ストリート、音楽、広告、もろもろ合わさっているからこその盛り上がりだろう。こういうフェスは夏にも是非やってほしいもの。

■東京アートフェア2010

古典から現代アートまで一緒くたに並ぶアートの見本市。毎年行く度、日本にもたくさんギャラリーがあるんだなと素朴に思うけど、欧米のように現代アートだけでは成立してないのが悲しいところ。クリストのドローイングにグっとくるが値段は1700万円…。

フセイン・チャラヤン

六本木クロッシングの後で行った居酒屋で長谷川裕子さんに招待券を頂いたので、何の予備知識もなしにフセイン・チャラヤンのオープニングへ。手紙を使った服あり(メールアート)、家具が服になったり(建築)、壁紙を使った服あり(歴史)、DNAへの言及(科学)、未来的なのに妙にリアルな映像、植林するモデル(エコ)など…たしかに横断的/総花的な印象でした。

その他にも以下を鑑賞。
ジョン・ルーリーワタリウム
やなぎみわ@RAT HOLE GALLERY