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KYODO HOUSE -Art of Living 近藤ヒデノリのブログ

クリエイティブディレクター\編集者\ソーシャルアクティビスト 近藤ヒデノリのブログ

名和晃平「L_B_S」/鈴木理策「WHITE」と昔の僕

ブックフェアーに行く前に銀座で展示を2件はしご。

まずはメゾンエルメス名和晃平の個展へ。「L_B_S」とは3つのシリーズ「LIQUID」「BEADS」「SCUM」の頭文字から。その一つである「BEADS」は、鹿の剥製の表面を無数の透明な球体で覆った作品がとにかく美しい。以前に原美術館で見た頭部だけから、今度は全身の実物大。シリコンオイルを発行させてグリッド状に泡を発生させる作品も、絶え間なく湧き続ける泡が光を反射。消えては生まれ、変化し続ける作品。触っちゃいけないけど、無性に触わりたい欲望にかられる。まだまだ展示はやっているので是非。

そして最終日に滑り込みで見た鈴木理策さんの「WHITE」。薄暗い中にカラー写真による雪の風景と雪の結晶が浮かび上がる。「白」という言葉の意味を越えて,現実には無限の階調があるということ。静謐。寒さ。しんしんと降る雪景色をモチーフにした俳句のように思えた。

ちなみに僕自身、以前に同じように白い雪の写真をカラーのC−プリントで展示したことがある。NYに渡って在学中に初めて行った展示。僕の場合は少し動機が違っていて、たしか、雪というものの消失感にとりつかれていたとか、極限まで被写体をミニマムにして、見る人の感覚によってどうにでも見えるような写真を撮ってみたかったとか……だったような。まわりの「あいつ何やってんだ?」というもの言わぬ視線を感じながら、ICPの集団カラー暗室で延々と白いプリントをプリントしていた。懐かしや…。