KYODO HOUSE -Art of Living 近藤ヒデノリのブログ

クリエイティブディレクター\編集者\ソーシャルアクティビスト 近藤ヒデノリのブログ

ゆるやかにつながる

金曜日、AAN(アート・オウトノミー・ネットワーク)の主催で横浜で行われた「ふたつのアートミーティング」〜アートアーカイヴ&ポートフォリオ・ミーティング〜に、作品を出していた新野くんとともに行って来た。本当は、翌日に開催されたアートイニシアティヴ・シンポジウム2009「アートが未来をつくる」の方に行きたかったのだが、昨日は一日仕事のため断念。

AANは、以前にTSでもインタビューした武藤勇くんらがオルタナティヴと呼ばれる、美術館や画廊と異なる領域でアート活動をしている組織や個人をネットワークして、アートシーンを面白くしていこうとする組織で、この日は、オランダでアーティストへのレジデンス情報をアーカイブして紹介するTRANS ARTISTインドネシアのアート組織、大阪でアートを通じて異分野をつなぐ築港ARCなどアートイニシアチブの方を招いて、そこでのやり方などを紹介するという話。どこも、それぞれ規模は小さくても、面白そうかつ、意義のある活動をしている感じだった。

TSも、小さいけれどいわばアート系イニシアティブの1つなので、参考にしたいことはいろいろあった。それと、会場でも質問されて発言したが、AANをはじめ、BEPPU PROJECTしかり、こうした全国、そして世界に広がっているアート組織、NPOは、せっかくそれぞれ面白いことをしているのだから、もっともっと協力しあって、それぞれが自律しながら、うまくつながっていけばいいのになぁ、ということ。バラバラに少しずつ違うことをやっているグループが、ゆるやかにつながっていくことで、大きな力になっていく。マルチチュードもしくは、『広告』で芹沢高志さんに聞いた「自己組織化」のように。ナイーブな希望でもあるけど、そうなっていかないと日本は楽しくならないし、実際20年後くらいには確実にそうなっていると思う。

その意味でも、武藤勇くんが沖縄で始めた「アートでいいさー」などのウェブTVには可能性を感じた。先日彼はこれを「フリーウェア化してウェブTV番組で全国のアートNPOがつながるようになれば」と言っていたが、YouTUBEもあるし、こんな風にウェブTVを各自が開局して横につながっていくのはいいかもしれない。

AANはアーカイブを作るという形で、それを意識的にやろうとしているのだと思うし、TOKYO SOURCEでも、これまでのように東京をベースに、インタビューを通じて様々なこの世界を面白くしていく価値観を発信していくほか、こうした全国に散らばる面白い活動をしている組織をつないでいくハブとなれればと、近く「LOCAL SOURCE」というのも始めようと思っている。それについてはまた追って書くと思うけど、こうした小さな動きを連動させ、大きな波にしていくための助けになれればと思っています。