味噌の発酵と、コミュニティーの発酵と。
昨日の「手前味噌ワークショップ & SHARE HOUSE SHARING vol.2」満員御礼!参加してくれたみなさま、教えてくれた星野潤くん、手伝ってくれた友くん、ありがとう!
僕自身、初めての味噌づくり。いつも何気なく食べている味噌だけど、やっぱりこうして実際に作ってみると、何が入っているのかも明快だし、麹がどう作用して、どう出来上がっていくのかがよくわかる。
今回の材料は京都丹波の黒大豆と白大豆。そこに井上麹店の米麹と塩を混ぜて練り込んでいくだけと、作り方はいたってシンプルだ。市販の大量生産の味噌との違いは(アルコールを加えたり、防腐剤を入れたりせず)「自然発酵」かどうかだという。冷蔵庫にしまうと菌の活動が止まって味も一定になるけど、それまでは麹もずっと生きている。
まずは、前日から水に浸し、朝から3時間半ほど煮ておいた黒大豆と白大豆を(元の乾燥状態から倍くらいに膨らんでいる。約15人分、50キロあまり)みんなで手で潰していく。
みんなの手で潰すから当然均一にはならないので、食べたときにツブツブが残る。工場での生産なら無菌になるようにビニール手袋など徹底するところだけど、水でよく手洗いしたみんなの手から多様な菌が入るのも受け入れて独自の味としよう、というのが今回の潤くんのやり方。「多様性」とそれを受け入れる「寛容性」。まさにKYODO HOUSEでも常々大切にしたいと思っていることだ(外壁も床材も多種の古材を使っているのもその象徴だったりする)。
よーく潰した黒大豆と白大豆をよく手で混ぜたところに、塩を米麹を混ぜ、また手でよく混ぜる。だいぶ混ざってきたら、最後は手でむぎゅーーっと押しつぶしたら出来上がり!
こうして書くと、とても簡単だけど実際の作業時間は午後1時すぎから始めて3時間ああまり。1人でやっていたらちょっと退屈だけど、みんなでおしゃべりしながら泥遊びする感じでやるのがちょうどいい感じ。家をつくっているときに、みんなで一緒にペンキを塗りながら話したことを思い出したり。恊働作業ってやっぱりいいなぁ。
最後は、カビの発生を(生きているからカビが発生するのも当然)少しでも抑えるために塩をまぶし(潤くん独自のやり方として)さらに炭を被せ、完成!!!あとは半年くらい寝かせて発酵するのを待ち、夏過ぎには食べられるそう。
味噌の仕込みが終った後は、みんなの持ち寄りご飯で、3軒のシェアハウスの暮らしの智恵をシェアする「シェアハウスシェアリング」。前回、九州の糸島シェアハウスとやってから2回目。KYODO HOUSEの紹介をしてから、駒沢でJAM HOUSEというシェアハウスを2軒運営している友くんの話を聞く。世代的には僕より少し若いけど、大量生産や消費、モノに囲まれる豊かさに疑問を感じて、都会でも自分たちで暮らしの豊かさを考え直して実践しているところに共通する思いを感じる。
今回の持ち寄りご飯。多様なおいしいものやお酒が揃う。お互い無理せず、ギブアンドテイクより、ギフトから始まる関係を大切にしたい。
久々にお会いした精進料理をやってる五月さんから、手作りの大豆のコロッケと去年発売したばかりの著書(『URBAN PERMACULTURE GUIDE』と一日違いの発売)も頂く。魚も肉も好きな僕ですが…美味しそうなレシピが一杯。
最後のトークは、潤くんたち2家族が暮らす京都・TAO HOUSEでの自給する暮らしと最近自宅出産したときに話。助産院から帰ってきてる間に自宅で産まれてしまったときの写真と話は衝撃的。
そんなこんなで午後1時からの集いは夜9時前まで。さまざまな大豆と菌が関係し合ってできていく手前味噌と、多様な人が集まってできる場やコミュニティー、どちらも生態系。ともに豊かに発酵していってくれることを祈りつつ、今後もKYODO HOUSEで楽しい催しをしていきたい!そして味噌WSも来年また開催したい!と思いますので、引き続き、よろしくお願いします〜
KYODO HOUSEでのイベントやワークショップなどの予定は、FacebookのKYODO HOUSEコミュニティーで告知してるので、興味ある方は参加ください〜
今後のざっくりした予定は以下のとおり。
3月末〜 月1回 5連続講座 大人の寺子屋\アーバンローカルデザイン(予約満了)
4月24日 経堂のパン屋&ジェラート「ダズンフォー」30周年記念イベント
5月14日 映画「都市を耕せ-Edible City」上映会
6月18日〜海士町から写真と陶芸展