KYODO HOUSE -Art of Living 近藤ヒデノリのブログ

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季刊誌『広告』2020年をデザインする

昨年末から編集に参加している季刊誌、『広告』の11月・1月合併号が発売になりました。今回の特集は「2020年をデザインする」。遠い未来ではなく、今から地続きの10年後の未来をいろんな角度から考え、未来をデザインしようという意志は編集長の永井一史さんですが、まさに自ら動くことで未来を面白くしていこうとするTOKYO SOURCEとも共振する発想。

今号での個人的なおすすめ記事は,JT生命誌研究館館長の中村桂子さんによる「生き物感覚で未来を考える」と、社会学者、見田宗介さんの「幸福感受性が未来の社会をデザインする」の2つ。ちなみに、TSの連載「RE:SOURCE」第三弾は、若手アーティストの名和晃平さん。

科学技術のもとにある機械的世界観、近代合理主義が行き過ぎた現代だからこそ、悠久の時間感覚や不確定性、偶然性といった生命を軸にした世界観で未来をつくっていこうという中村桂子さんと、身の回りのあらゆる物事に感応し、それらを幸福として感じる「幸福感受能力」と、真に自由で共存しあう「交響するコミューン」のつらなりを説く見田宗介さん。

時代の価値観の大きな変わり目の中での2人の話は、先日の芹沢高志x岡田聡さんの対談とも、そして先日の名和晃平さんのインタビューでの発言とも共振している。まさに今、これからの時代の価値観。それはアートも、映画も、音楽も、ダンスも、社会学も、生命研究も、脳科学も、ジャンルを越えて共振しあうもの。

世の中では不況だ不況だと言われてますが、価値観の捉え方の問題なんだと思います。決して悪い方にはむかってないし、むしろ、今、大きく舵をとりながらゆっくりと本来あるべき方向に進みつつあると思っています。

そんなわけで『広告』、書店で見かけたら是非、読んでみてください!