共鳴する／新野圭二郎「世界同時共鳴プロジェクト」

新野圭二郎による「地球上にある、可能な限りの教会や寺院の鐘を、同時に鳴らしていき、それと人々が共鳴して地球上に共鳴の環（輪）をつくる。」というプロジェクト。元々は、東京オリンピックの開会式案として彼が石原都知事に自らプレゼンしたものだが、そんなあるかないかのようなものを待ってはいられないというわけで、この日、その第１回を行ったらしい。

日も暮れた夕方、青山の国連大学の中庭にて。会場に集まった２００人あまりの人が小さな鐘を手渡され、鳴らず合図を待つ。そして新野君のスピーチの後、まずは１分間の沈黙。その後、上空から聴こえ始めた大きな鐘の音を合図にみんなで一斉に鐘を鳴らす！　が、リハーサル１回目は思ったほど共鳴感が生まれず（笑）、気を取り直してさぁ本番！　上空のやけに動きの早い空を見上げながら……一つ一つの小さな鐘の音が共鳴する気持よさが、その瞬間、たしかにあった。今後、もっともっと多くの人と一緒に行ったら……とイメージの広がる、今後が楽しみな始まりだった。