KYODO HOUSE -Art of Living 近藤ヒデノリのブログ

クリエイティブディレクター\編集者\ソーシャルアクティビスト 近藤ヒデノリのブログ

嗅覚と聴覚のアーティスト

先日、アーティストの新野圭二郎や、編集者の安田洋平カップル、大阪芸大臨床哲学などを教えてるというテツくんらとの忘年会で面白いアーティストに会った。匂いや音での表現を10年以上やり続けていているというコロンビア人アーティストのオズワルド・マシアさん。ベネチアビエンナーレのコロンビア館で展示もしたという。『Perfume』という映画にも香水職人が出てきたが、彼はそうした香水職人にコンセプトを伝えて匂いを作ってもらうい、展示するのだという。

彼は、映像が溢れている今、人間の知覚認識はほとんど視覚に支配されているけど、実は人の知覚認識は五感すべてを使っているものであり、それを(まさにビジュアルが中心の)アートというフィールドでやろうとしてきたのだと言う。たしかに、聴覚、中でも臭覚は現代の人間の感覚で一番退化してしまったものだとよく聞く。男女差もあるみたいで、女性の方が一般に嗅覚はいいらしい。実際,僕も鼻がよい妻によく「臭い」と言われる……。

残念ながら彼の匂いはウェブでは伝わらない(逆に今、ウェブで伝えられないもののに価値がある気もする)が、聴覚に訴える作品、世界中の100カ国から集めた泣き声をマイケル・ナイマンと一緒にハーモニーにしたという「teers」などの作品がウェブで聴けます。今回の滞在中に金沢美術館や京都でミーティングをもったらしいので、近く、日本で実際に彼の作品を体験してみたいっ!