KYODO HOUSE -Art of Living 近藤ヒデノリのブログ

クリエイティブディレクター\編集者\ソーシャルアクティビスト 近藤ヒデノリのブログ

エレホン、土屋貴哉、中渓宏一

アートの秋。いろんな場所でいろんなイベントが目白押しです。


クサナギシンペイ「告解」2007 キャンバスにアクリル、162 x 130.3 cm

金曜は仕事の後、本の表紙絵でも触れた飲み友達シンペイくんの個展「エレホン」へ。「エレホン」とは「Nowhere(どこでもないところ)」の綴りを逆さから読んだサミュエル・バトラーの本にある架空の国の名前だとか。これまでとは変わった(ように見える)作風に少し驚く。より詩的、音楽的。重層的なイメージが軽やかに一枚のキャンバスに描かれた絵画に意図とはまったく違うかもしれないけど、映画「2046」を思い浮かべたり、エレクトロニカの音楽を思い浮かべたり。まだまだ開催中。

土曜の午後には、国分寺のギャラリ−Switch pointへ土屋貴哉の個展「モデルチェンジ」へ(TS 002)。grafデザインによるスタイリッシュなギャラリーの中に、身の回りの現実やその底にあるルールなどをユーモアを交えて疑う彼の作品が並ぶ。今回は珍しく立体作品よりも色のきれいな写真作品が多く華やかな印象。そんな中で突き当たりにあった巻き尺が青空をバックに軽やかに舞う写真にぐっと惹かれる。僕の狭い家にはもう飾る壁が足りないんだけど、良心的な値段…只今買うか検討中。

その後、ちょうど北海道から来ていたアースワォーカー(地球を歩いて木を植える人)の中渓(なかたに)宏一さんとそのフィアンセ、彼らを北海道に訪ねてインタビューしてきた坂口くんと渋谷で合流して近所の居酒屋へ。

同じ歳、元会社員、元バックパッカーということもあって、初めて会うのに話が弾む。彼らが今住んでいるバックミンスター・フラーの「ドームハウス」!(震度15に耐えられる?!聞けば聞くほど環境にもいい未来の家。直に見たい!)について、歩く活動のいろいろな意味について、北海道でのキャンプの話、クマのお守りの話、アートのもつ力について、そして、来年の北京オリンピックに向けて香港から歩くプロジェクトについて…延々5時間、話は尽きず、楽しい。

この中で彼が言った「earth walker tribe」という言葉がとくに印象に残る。tribeとは仲間。契約とかお金とかじゃなく、心を共有している仲間という響きがある。歩いて木を植えるという象徴的な行為と一緒に、いろんなジャンルの仲間と日本から中国へ文化をもっていくことで中国と日本の交流を人対人で深めていく。

彼らがまだ東京にいる間に、TSの関係者やまわりの仲間と一緒に何ができるか飲んで話す場をつくりたいと思ってます。