KYODO HOUSE -Art of Living 近藤ヒデノリのブログ

クリエイティブディレクター\編集者\ソーシャルアクティビスト 近藤ヒデノリのブログ

 IMAGINE PEACE

先日、TSの新メンバーの坂口くんがわざわざ北海道へ行ってインタビューしてきたアースウォーカーの中渓宏一さんのブログで、オノ・ヨーコの新作「IMAGINE PEACE」のことを知りました。(ちなみに中渓さんは日本をはじめ世界を歩いて旅しながら木を植えている人で、彼の活動については後日TSのサイトでインタビュ−を載せるのでここでは省きます。)

「IMAGINE PEACE」(「平和な世界を想像してごらん」)は、ウェブ上で世界中の人の願いを募集し、それをアイスランドのレイキャベックに建てた光のモニュメントの中に映し出すという作品。早速、サイトで作品映像とオノヨーコが作品についての思いを話す映像を見てバナーを貼ってみました。


世界中の人々の願いが天までまっすぐに届きそうな光の筒が美しい。

この作品、オノヨーコさんが1967年にプランとして書き残していたものがついに、ちょうどジョン・レノンの誕生日の10月9日に実現するらしい。この作品自体が、彼女の長年の願いが実現したものなんですね。そう言えばこのHPには「私の作品はすべて私の願い」という言葉もありました。

日本でもたまに夜空にレイザー光線が放たれていて、なんだろうと思って見に行ってパチンコ屋だったことがる…あれは単なる電気の無駄遣い。あと、この作品、ウェブで募集して…という点は広告界では最近やたら耳にするCGM(参加型の作品)/ウェブ2.0的な作品、アート界で言えば「リレーショナルアート」ですが、そんな言葉が生まれるずっと前から彼女はこういう作品を作っている。横浜トリエンナーレでの、戦争での銃弾で穴だらけになった本物の車両から空に向かって光を放つ作品「貨物車」も悲しく美しかった。

サイト上でのビデオの中でオノヨーコさんが、アイスランドのレイキャベックについて「信じられないくらい空気や水がきれいで、自分の身体が軽くなったような気がするの」と話していました。

アイスランドと言えば、ビヨークを産んだ国でマシュー・バーニーの映画にも登場してたり、永瀬正敏主演の「コールドフィーバー」って映画、ホンマタカシの「ICELANDIC LANDSCAPE」、現代アートではロニー・ホーンもこの国の自然に惹かれて制作をつづけていたりと、小さい国なのに(物価がえらく高いらしい)、なにかと表現者たちの注目を浴びている。地球がめちゃめちゃにされそうになっている今、それが残されていて地球のエネルギーを直に感じられる象徴的な場所として惹かれているような気がします。以前に会ったこの国のアーティスト、シリにも会いたいし…一度行ってみたい国です。

それにしても。こうやって世界中の人の願いが人から人へウェブで広まっていくのも、今の時代ならではのことですね。なんだかぼわーっとあったかい気持ちになって、早速バナーを貼ってみました。

PS:2005年にNYに行った際に生でオノヨーコさんのパフォーマンス「ONOCHORD」を生で見てびっくりしつつ感動、その興奮のままに以前に日記に書いたのでよければそちらもご覧ください→生オノヨーコ!!!「ONOCHORD」