KYODO HOUSE -Art of Living 近藤ヒデノリのブログ

クリエイティブディレクター\編集者\ソーシャルアクティビスト 近藤ヒデノリのブログ

ハイブリッド・レム・コールハース

3連休に、建築家レム・コールハーズ関係の本を続けざまに読む。
まずはコールハースを追ったドキュメント本。元はジャーナリストであり、著書「デリリアス・ニューヨーク(錯乱のNY)」で建築をつくらずに建築界にデビューした彼は今、世界中にドシドシ建築をつくっているのはもちろんだが、その他に「S、M、X、L」という本の出版、雑誌「WIRED」にパラサイトして編集したり、EUのアイデンティティーとビジュアルシンボルまでつくったりと、まさにメディアニュートラル、ハイブリッド、そしてグロ−バル。
広告界と同様、常にクライアントをもち、競合プレなどをしまくったり、独自の調査機関AMOを持つなど共通する部分も多くとても刺激的(早速先日のプレゼンでもその気持ちだけ参考にさせてもらった…)。従来の建築に囚われず、常に世界中から異分野の人を巻き込みながら新しいものをつくっていこうとする仕事のやり方も、参考にできるところが多い。世界中を移動しながら考え,全方位で行動し続ける人。そのエネルギー、スピード感がすごい。

行動主義?レム・コールハースドキュメント 行動主義?レム・コールハースドキュメント
瀧口 範子 (2004/03)
TOTO出版

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WHAT IS OMA?レム・コールハースとOMAについての考察 WHAT IS OMA?レム・コールハースとOMAについての考察
(2005/05)
TOTO出版

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こちらはレム・コールハースと仕事をする構造エンジニアの巨匠(らしい)の本。レムと同様に分野は違えど、共通するものが多くあり、面白い(本のデザインも美しい)。彼の建築上の概念の3つの要素は、ローカル、ハイブリッド、重ね合わせ、だとか。古典的な水平性、均等性を、グリッド構造を抜け出すこと。遊びを入れる事、ずれるビート、シンコペーションポリリズム、あいまい性、「More is Different」。建築界の彼はカオス・フラクタル理論などから着想を得ているらしいが、そのキーワードにはジャンルを越えて共振する部分が多い。

インフォーマル インフォーマル
金田 充弘、セシル バルモンド 他 (2005/04)
TOTO出版

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