KYODO HOUSE -Art of Living 近藤ヒデノリのブログ

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いい試合だったー日本2ー1北朝鮮

フタを開ければ日本が3−0くらいで圧勝するんじゃないかと思ってたけど、あれだけ守られれば、そう簡単には点はとれないか…。それにしても、なかなかいいゲームだった。

開始早々の小笠原のフリーキック、ボールの回転の美しかったこと。あんなに速くて落ちるフリーキックを見たのは久しぶりだ。そして途中から入った中村の魔術師ぶり。前日にジーコに「君は5分でゲームを変えられる」といわれていたらしいが、まさにそのとおり。こういう格の違いってのは、どこから生まれてくるのか…。彼が入って、明らかに流れは変わった。
北朝鮮の逆襲ゴールもアウトサイドにかけた美しいシュートだった。さすがの川口も完全に読み違い。韓国とか北朝鮮のシュートって、なんかいつも強烈に直線的な気がするが、足首とかが異様に強いのか。
最後はやっぱり大黒。実際のプレーを見るのは初めてだったが、さすがは去年のJ日本人得点王。一度目にボールに触れた時のあのドリブルからしてキれていた。そしてロスタイム…。いやー、日本も、こういう勝ち方ができるようになったんだなぁ。まあ最近そういうの多いか。

テレビ朝日にも触れておきたい。といっても出演者の空騒ぎとマツキさんのどうでもいい発言のことじゃなくて、試合後の北朝鮮サポーターを追ったドキュメントがよかった。まったく顔の見えない存在だった在日北朝鮮人とその家族たちを自然に捉えていて、得点シーンで大喜びして走る姿を含め、北朝鮮人が少し身近に感じられた。

「差別」ってのは、お互いの間の距離から生まれてくると思う。距離があるから知らない。知らないからお互いに何かをでっち上げて差別する。思えば僕も高校時代、知らないから「チョン校」といって不必要に怖れていた。こういう風にフラットな視点で両方を見せることでお互いの顔が見え、距離が縮まっていくとすればとてもいいことだと思う。まったく興味はないけど最近の韓流ブームだって、あのワールドカップで韓国という国とか人を身近に感じる体験をしたということがベースになっているはずだ。

「疑似戦争」とか言われるワールドカップが、ほんとに「疑似」の戦争として、かえってお互いの距離を縮めるきっかけになっていくといいなと思う。