KYODO HOUSE -Art of Living 近藤ヒデノリのブログ

クリエイティブディレクター\編集者\ソーシャルアクティビスト 近藤ヒデノリのブログ

帰国ー中国にて本3冊「おわりの雪」他

中国から帰ってきた。プレゼンはまずまず…。表現のプレゼン以前に上期の調査報告の部分で躓く。僕らの領分じゃないだけに、なんとかしてほしいが、最近こういうことが多い気がするのは気のせいか。非力な装備で出かけ、予想どおり惨敗した旧日本軍が一瞬頭をよぎる。

そして、初めての冬の中国。思ったより寒くはないが、やっぱり寒い。空が白く、どんよりとしている。武漢に行くのは、去年の春からすでに3回目なので特に見たいところもなく、プレゼン後はマッサージと美容院へ。紙に「腰」と書いて二重丸をつけてマッサージしてもらい、絵を描いて髪を切ってもらう。しめて千円。物価はとにかく安い。

帰って来て早速、来週の仕事の動きがなさそうなのをみて、延ばし延ばしにていたニューヨーク行きのチケットをとる。隙を見たらすぐに行っておかないと、いつ行けるか分からなくなる。向こうへ行くのは1年半ぶりだ。一週間だけだけど、久しぶりに友だちに会ったり、ギャラリーなどを見て回るのには、まあ十分。何げに、すごいわくわくしている。

最後に、今回の中国への旅の3冊の本。まずは表紙絵を描いたチンペイくんおすすめの「おわりの雪」。児童文学出身の作家の書いたこの本、とある田舎街に住む少年と死期で病床にいる父親がトビをめぐる物語でつながるさまが、雪がしんしんと降り積もる中で静かに描かれる。さして事件は起こらず、毎日は淡々と進んでいく。穏やかで完結した世界。イメージとしては村上春樹の「世界の終わりと〜」の中で老人たちが家の前に佇むシーンがだぶるが、僕にはちょっとミニマルで静かすぎる。表紙はお世辞抜きでとてもいいので、本としてはいいんだけど。


おわりの雪

後は何を思ったか、アマゾンでサーチしながら買ってしまった本2冊。「詭弁論理学」は、どうやら詭弁と強弁に悩まされてたらしい著者が、よくある手とそれへの対抗手段を、数学/論理パズル系の話をネタに解説する。途中、文章を記号や数字に置き換えたりする論理学の方法には、いつものように頭がぼーっとなるが、それなりに楽しむ。


詭弁論理学

実は初めて読んだショーペンハウアーの本。岩波の哲学本なんていう、クラシックでハードコアのものを読むの自体久しぶりだったが、読んでみるとエッセイ形式ということもあり、すんなり読める。初めてニーチェを読んで興奮した自分を思い出しながら、若きニーチェが多いに刺激されたというの重ねて読んだ。


知性について 他四篇