どこにもない街の精細な地図
Guillermo Kuitica
メキシコ出身のクイティカというアーティストのペインティングに、様々な場所の地図を描いたものがある。その多くはマットレスに直接描かれたりしているので、いかにも夢の中で見た場所の地図のようにも思えるけど、寡聞にしてそれが実在の場所の地図なのか、架空の場所のなのかは分からない。
「地図」という、僕らがふだん確かさの象徴のように思っているものだけに、それが現実には存在しない街のモノだと知ったときの、なんだか脳みそが宙づりになる感覚に、個人的にとても興味がある。彼のよりももっと細かい、実在しない街の地図を見てみたい気がする。
